環境への取り組み
高度循環社会を
めざす取り組み
方針/考え方
当社は、持続可能な循環型社会の実現に貢献するため、従来の原材料の調達、生産、消費、廃棄物処理などの過程が一方通行的な直線型経済(リニアエコノミー)から、資源を効率よく、かつ循環して利用し廃棄を最小限にする循環型経済(サーキュラーエコノミー)への移行をめざし、製品の上流設計における変革・製品の製造過程における変革・ビジネスモデルによる変革の3つのアプローチで活動を推進しています。
循環型経済(サーキュラーエコノミー)への移行の考え方
取り組み
資源循環の取り組み
資源循環の取り組みとして、事業所では3R活動(Reduce、Reuse、Recycle)を推進しています。「Reduce」としては、製品の軽量化など製品をつくる時に使う資源の削減に取り組んでいます。また、「Reuse」では、製品手直し、製品修理、端材利用など資源再利用量の拡大に取り組んでいます。さらに「Recycle」においては、自社・協業での自社原材料への再使用などの取り組みを行っています。
家電リサイクルにおいては、製造拠点である栃木事業所の敷地内に家電リサイクルプラント((株)関東エコリサイクル)を有し、開発・設計からリサイクルまで一貫して取り組める体制を敷いています。新たなリサイクル技術の開発にも積極的に取り組み、従来は廃棄していた部材の水平リサイクルを可能とするなど、資源の有効利用を図っています。
とくに、プラスチックの資源循環をより一層促進するため、家電製品の自己循環型プラスチックリサイクルシステムの構築に向けて、(株)関東エコリサイクルや日立アプライアンステクノサービス(株)とともに、当グループ全体で取り組んでいます。このシステムを活用して、スティッククリーナーや冷蔵庫、洗濯機など、製品における再生プラスチック利用拡大に取り組んでいます。
また、 2022年10月から当社が運営するオンラインストアにおいて、初期の返品の再生販売事業(リファービッシュビジネス)にも取り組んでいます。
水使用量や廃棄物の削減推進と製品面での環境負荷低減
生産プロセスにおける水使用量や廃棄物の削減に取り組んでいます。工場では、排水の水質基準に関して法令や条例で定められた規制値より厳しい自主基準値を定めて管理しています。また、製品の省資源化やお手入れの容易化による製品の長期使用、部品の削減による解体性の改善など、環境負荷の低い製品開発を推進しています。
2023年度実績
製造拠点における水利用効率改善の取り組みと水リスクへの対応
当社は、高度循環社会の実現に向け、長期目標「日立環境イノベーション2050」にて、使用する水の利用効率を2050年度までに2010年度比で50%改善する目標を掲げています。
製造拠点では、製品の試験や設備の冷却、塗装などの生産工程で水を使用しています。水の利用効率を向上させるため、IoT化による水使用量の可視化や、巡回による配管の漏水調査など管理強化に努めています。
また、水リスクへの対応として、日立グループ「水リスクガイドライン」に基づき、製造拠点の水リスクの特定・評価を年1回実施しています。
<活動結果>
2023年度は、水使用量原単位(*1)を基準年度の2010年度比62.0%とした目標に対して、53.0%と目標を達成しました。また、水リスクの評価結果では、早急に対処すべき大きなリスクがある拠点は確認できませんでした。
- *1
- 水使用量を活動量で割った値。
- *2
- 水使用量と密接な関係をもつ値。(例:生産高、生産数量など)
製造拠点における廃棄物削減の取り組み
当社は、高度循環社会の実現に向け、長期目標「日立環境イノベーション2050」にて、使用する資源の利用効率を2050年度までに2010年度比で50%改善する目標を掲げています。
長期目標達成のため、「2024環境行動計画」では、廃棄物有価物発生量原単位、廃棄物埋立率ゼロ、プラスチック廃棄物有効利用率を指標に目標を設定し、3R(リデュース、リユース、リサイクル)活動(*1)を推進しています。
<活動結果>
2023年度は、廃棄物有価物発生量原単位(*2)を基準年度の2010年度比114.3%とした目標に対して、95.0%と目標を達成。廃棄物埋立率ゼロの目標に対しては、多賀事業所、栃木事業所の両事業所ともに埋立廃棄物ゼロ(*3)を達成しました。また、プラスチック廃棄物有効利用率は、分別の徹底により再資源化を推進し100%を達成しました。
- *1
- 資源を有効利用するための取り組み。
- Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つの英語の頭文字をとったもの。
それぞれの意味は以下の通り。 - リデュース: 使用済みとして廃棄する量を削減すること。
- リユース: 使用済みとなったものを廃棄せずに再利用すること。
- リサイクル: 使用済みとなったものを資源として再生利用すること。
- Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つの英語の頭文字をとったもの。
- *2
- 廃棄物および有価物の発生量を活動量で割った値。
- *3
- 日立グループでは、当該年度最終処分率(埋立処分量/廃棄物有価物発生量)0.5%未満と定義。
- *4
- 廃棄物有価物発生量と密接な関係をもつ値(例:生産高、生産数量など)。
topics
高度循環社会をめざす取り組み