きざしは生活者の
価値観変化を捉えた未来洞察
予測困難な環境変化が起きやすい昨今はVUCA(*1)時代といわれて久しく、デジタル技術の急速な進化ばかりでなく、感染症パンデミックや自然災害などさまざまなリスクへの備えが重要です。
生活者をとりまく思いもよらない変化に対応するため、家族の在り方、家事のやり方、働き方など、価値観やライフスタイルも急速に変化しています。
そこで私たちは、「衣・食・住・活・働」を暮らしを支える5つの柱と定義し、それらを中心に生活者の価値観変化をきざし(*2)として捉え、「2035年の人々はこういう考え方や行動をとるようになるかもしれない」という観点でまとめました。
それに先立ち、まず、これらの5つの柱に関してPEST(P:政治/E:経済/S:社会/T:技術)の視点から、現在~2040年頃までの将来の文献やデータに基づく推計情報、Webを中心としたデスクトップリサーチを行いました。
社会情勢の中から今後予測される傾向を抽出し、PEST軸に沿って考察した結果、明らかになってきた未来洞察とはどのようなものなのか。
日々の暮らしにおける将来の生活者の価値観変化を可視化した「2035年の22のきざし」をご覧ください。
日立グローバルライフソリューションズでは、これらのきざしから生まれるニーズの仮説をもとに中長期の経営戦略や次世代の製品・サービスの仕様や技術を導出する、バックキャストの考え方を用いたビジョン駆動型の意思決定プロセスを導入しています(下図参照)。
生活者の暮らしに寄り添いながら潜在的に感じている困りごとに気付き、さらには将来の社会変化から生まれる課題を先んじて捉える未来志向の視点で、生活者のQoL向上とサステナブルな社会の実現に貢献します。
(*1) VUCA:先行きが不透明で、将来予測が困難な状態の総称。Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとったものです。
(*2) きざし:2010年に日立製作所社会イノベーション協創センタ(現デザインセンタ)が社会イノベーション事業に関わる未来洞察を行うためのリサーチ手法として考案し、現在、日立グループ内、およびパートナー企業との顧客協創による新事業開発で活用されているものです。
関連するリンク:きざしを捉える:研究開発:日立 (hitachi.co.jp)