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コミットメント
変化する社会に、事業を通じて応える
世界は今、地政学的リスクや、エネルギー価格の高騰、気候変動の深刻化に加え、高齢化や労働人口の減少、フィジカルAIの進展など、かつてない速さで変化しています。こうした変化は、私たちの暮らしや働き方、社会のあり方にも大きな影響を及ぼしています。こうした変化に向き合い、環境や社会課題の解決を事業戦略と一体で進めることは、当社の責任であると同時に、持続的な成長に向けた重要な機会でもあります。
日立グローバルライフソリューションズは、「ひとりひとりに、笑顔ある暮らしを。人と社会にやさしい明日を。私たちは、未来をひらくイノベーションで世界中にハピネスをお届けします」というパーパスを経営の起点に据えています。このパーパスは、変化の時代に私たちが進むべき報告を示す指針であり、私自身大切にしてきた想いでもあります。
私たちが考えるサステナブル経営とは、環境や社会への対応にとどまらず、事業を通じてパーパスを実現する営みです。サステナブルな社会への貢献と企業としての持続的な成長を両立させるため、パーパスを日々の事業活動と意志決定につなげています。
2025年度の振り返り
2025年度は、、日立グループの経営計画「Inspire 2027」の初年度として、サステナブル経営と事業戦略の一体的な推進をさらに深めた一年となりました。環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に向け、当社のマテリアリティに基づく施策を各事業・部門で着実に進めました。また、社会課題の解決を新たな事業機会と捉え、環境価値・社会価値の創出と持続的な成長を両立するための基盤をさらに強化しました。
環境分野では、2030年までの事業所(ファクトリー・オフィス)、2050年までにバリューチェーン全体のカーボンニュートラルの実現に向け、事業所への太陽光発電設備などの再生可能エネルギーの導入を拡大するとともに、製品の長寿命化や再生プラスチックのさらなる製品適用・部品の拡大など、資源循環型のモノづくりをさらに加速させました。今後は、こうした取り組みの進捗と成果を、環境負荷の低減にとどまらず、新たな価値の創出と将来の成長につなげていきます。
社会分野では、従業員を企業の原動力と位置づけ、多様な視点からイノベーションを生み出す人財戦略を推進しました。働きがいと働きやすさの両立に向け、制度の設備と組織風土の改革を進めるとともに、従業員のボトムアップ活動を通じて、部門・職位・年代の垣根を越えた対話や学びを促進しています。また、安全・健康・コンプライアンスを土台に、一人ひとりが物事を自分ごととして捉え、「基本と正道」「損得より善悪」に基づいて行動できる組織づくりを進めました。こうした人的基盤の強化に加え、地政学的リスクや災害などの変化を踏まえ、事業を安定的に継続できる柔軟で強靱なサプライチェーンの構築にも取り組んでいます。
ガバナンス分野では、、製品安全、情報セキュリティ、コンプライアンスを事業活動の基盤として徹底するとともに、AIの安全かつ適切な活用に向け、リスク管理とガバナンスの強化にも取り組んでいます。イノベーションを事業価値につなげながら、技術の進展に伴うリスクに適切に対応し、社会から信頼される企業としての基盤を強化しています。
「Inspire 2027」実現に向けた事業変革
日立グループのサステナビリティ戦略「PLEDGES」をふまえ、2026年度からの新たなマテリアリティに基づく取り組みを推進します。日立グループの強みであるプロダクト・OT(Operational Technology)・ITと、暮らしや空調の領域で培ってきたドメインナレッジにAIを組み合わせる「Lumada3.0」を生かし、変化する社会の課題やお客さまのニーズに応える価値創 出を加速していきます。
空調ソリューション事業では、2025年8月に空調事業合弁会社の資本再編を完了し、業務用空調機器の開発・製造拠点である清水事業所を取得しました。さらに同年10月には日立空調清水株式会社を吸収合併し、国内の業務用空調事業について、開発・製造から販売・保守サービスまでの一体運営を開始しました。これにより、清水事業所が培ってきたプロダクトやドメインナレッジとAI・デジタル技術を組み合わせ、One Hitachiのもとで「Lumada 3.0」によるグリーンクーリングソリューションを創出する基盤を整えました。今後は、「HMAX by Hitachi」のサービスを拡大し、空調・設備・エネルギーのデータを活用した遠隔監視や予兆診断、運用の最適化を通じて、設備の安定稼働、管理業務の省力化、エネルギー効率の向上に貢献していきます。グローバル市場では、Bosch Home Comfort Groupとの連携を通じて日立ブランドの空調機器の展開を強化するとともに、高度な接続・診断ソリューションの提供を進め、地域ごとのニーズに応える空調ソリューションを拡大していきます。
ホームソリューション事業では、ウェルビーイング事業への変革をめざし、共働き世帯の増加に伴う家事負担や、育児・介護をめぐる課題など、暮らしに関わる社会課題の解決に貢献する製品・サービスの開発を進めています。家事の負担軽減や快適性の向上に加え、暮らしに彩りと潤いをもたらす機能やデザインを通じて、お客さま一人ひとりの生活の質を高め、心豊かな毎日を支えていきます。
こうした価値を持続的に提供し、家電事業のさらなる成長につなげるため、2026年4月、株式会社ノジマとの戦略的パートナーシップに基づく新たな事業体制への移行を発表しました。日立グローバルライフソリューションズの家電事業を「新会社」に承継し、ノジマが管理する特別目的会社が新会社株式の80.1%を取得する予定です。国内外に分かれていた家電事業の経営資源と運営基盤を統合するとともに、ノジマの顧客接点を通じた市場ニーズの把握力と、日立が培ってきたモノづくりの技術・知見を組み合わせます。これにより、お客さまの声をより迅速に製品・サービスへ反映し、引き続き日立ブランドの家電製品を通じて、暮らしの課題解決と新たな価値の創出を進めていきます。
パーパスを起点に、サステナブルな未来を皆さまと共に
未来は、誰かがつくるものではなく、私たち自身が築いていくものです。 事業の変革を持続的な価値創出につなげるため、私は、従業員一人ひとり、日立グループ内外の協創パートナー、そして社会の皆さまとの対話を重ね、パーパスを日々の行動と事業の成果につなげていきます。
これからも、事業活動を通じて、快適で安心な暮らしと、持続可能でレジリエントな社会を支えていきます。人々の生活に寄り添う製品・サービスとイノベーションで「人と社会にやさしい明日」をかたちにし、すべてのステークホルダーの皆さまと共に、より良い未来へ歩みを進めてまいります。
取締役社長

