ガバナンスへの取り組み
企業倫理・コンプライアンス
考え方
公正で透明性の高い、誠実な経営の推進
当社は、日立グループ共通で制定している「日立グループ企業倫理・行動規範」に基づき、以下の基本方針に従いコンプライアンスを推進しています。
- (1)すべての役員・従業員は、「基本と正道」「損得より善悪」を貫くことが社会・ステークホルダーの信頼の維持に必要不可欠であることを十分に理解し、コンプライアンスに根ざした事業活動を行う。
- (2)取締役社長は、コンプライアンスへのコミットメントを表明し、率先垂範してこれを推進する。
- (3)当社は、効率的・効果的なコンプライアンス体制の整備、規則類の制改定・教育・監査等の実施により、事業におけるコンプライアンス違反リスクの確認・評価・解消に努め、役員・従業員のコンプライアンス徹底を図る。
推進体制
当社では、取締役社長の率先垂範のもと、コンプライアンスに関する最高意思決定機関としてコンプライアンスマネジメント委員会を設置し、当社および当グループのコンプライアンスの徹底と推進強化を図っています。そして、リスクオーナー部門が各管理単位にコンプライアンス責任者を任命し、コンプライアンス運営委員会を設置し、当グループは各社のコンプライアンス推進委員会を通じて各コンプライアンス諸施策を当グループ全体に網羅・徹底しています。
推進体制
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取り組み・実績
企業倫理・コンプライアンス文化の醸成
従業員啓発(役員研修/階層別研修/eラーニング等)
当社では、当社役員ならびにグループ会社役員に対し経営層に求められるコンプライアンスと題して研修を実施しています。また、従業員に対しては過去に発生させてしまった事案をもとに啓発資料を作成し、eラーニングでその理解と徹底を図っています。
2024年度実績
階層別研修 178名
テーマ別教育 1,098名
倫理コンプライアンス教育(eラーニングを含む)*1 7,784名
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*1
eラーニングを受講できない従業員(直接員等)には、職場単位にてeラーニング教材を用いた集合教育、朝礼等での教育を実施しています
コンプライアンスニュースの月次発信
当社では、当グループ会社を含む全従業員に対し2020年1月からコンプライアンスニュースを毎月発信しています。身近に起こりうる違反事例を題材に、漫画を用いることでコンプライアンスというものを自分ごとと感じられるようにして、理解促進を図っています。
コンプライアンス月間の実施
当グループでは、2023年度より毎年10月を年間活動の振り返り月間と定め、幹部メッセージの発信や部内討議等を実施しています。
コンプライアンスニュース
啓発ポスター掲示
当グループでは、従業員の意識啓発のために、2023年度より啓発ポスターを所内に掲示しています。
啓発ポスター
企業倫理・コンプライアンスのリスクアセスメントおよび監査
当社は、ビジネスパートナーのコンプライアンス面のデュー・ディリジェンスとして、第三者機関のリスク管理システムを活用し、新規に取引を開始しようとするビジネスパートナーの社会的信用性、贈収賄・腐敗などに関するレピュテーションリスク評価を実施しています。これにより、法令違反・不正行為を行った企業、あるいは行う可能性のある企業との取引の未然防止や贈収賄、汚職などに対するリスク低減策を講じるなど、公正で健全なパートナーシップの構築を推進しています。
また、すでに取引を実施しているビジネスパートナーを対象にしたスクリーニングを定期的に実施することにより、ビジネスパートナーにおいて取引開始後に生じた懸念についてもチェックし、継続的にリスクをモニターすることとしています。
「声を上げる」文化の醸成
当社では、コンプライアンス相談窓口、内部通報窓口、なんでも相談窓口(EAP*1相談)を設置して、従業員に寄り添う体制を整備しています。
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*1
EAP(Employee Assistance Program)
日立グローバルコンプライアンスホットライン(内部通報制度)
日立グローバルコンプライアンスホットラインは、第三者機関が運営する内部通報システムであり、日立グループの従業員およびその家族、ビジネスパートナー、その他のステークホルダーが利用することができ、24時間365日アクセス可能です。通報者が不利益な扱いを受けることのないよう、法的な要請がない限り匿名での通報が可能であるとともに、寄せられたすべての情報の秘密保持を徹底しています。法令違反、「日立グループ企業倫理・行動規範」への違反、ハラスメントを含む人権侵害などに対して、フリーダイヤルの電話またはオンラインで相談・通報を受け付けています。
ホットラインへ寄せられた相談・通報内容は、案件に応じて専門知識のある担当者が解決に向けて適切に対応します。守秘義務のもと、案件ごとに相談・通報内容の確認を進め、さらなる調査が必要であると判断したものについては追加調査を行い、その結果、コンプライアンスに関する問題が確認された場合は、対象者への指導や処分などの適切な是正措置を講じます。
深刻な違反事案については、直ちにCRMO(Chief Risk Management Officer)に報告されます。相談・通報案件の件数、傾向などについては、毎月、CRMOより監査役に報告し、必要な指示を受けています。
2024年度は、当グループ全体で計33件の相談・通報がありました。また、相談・通報以外の案件も含めて、2024年度中に51件の対応を完了し、そのうち18件において、コンプライアンスに関する問題が確認されました。
贈収賄・腐敗防止
当社は、役員・従業員およびビジネスパートナーの贈収賄、キックバック等の腐敗行為や、米国の海外腐敗行為防止法(FCPA*1)をはじめ、各国・地域の贈収賄防止法令に反する行為を一切容認しない姿勢を明確にしています。
「日立グループ企業倫理・行動規範」、「日立グループ贈収賄・腐敗防止規則」に加えて、贈答品・旅行・接待の提供・収受、寄付・政治献金、利益相反、取引先審査手続きに関連する規程やガイドラインを整備しています。役員および従業員は、接待または贈答品を提供・収受する場合や、寄付または政治資金の提供(政治寄付)を行う場合は、贈収賄防止関連法令により認められた範囲を超えてはならず、日立グループの内部規則を遵守しなければならないことを定めています。また、公務員への接待、贈答などについて具体的な金額や回数の上限を示しているほか、ファシリテーション・ペイメントの禁止や取引先審査手続きなども定めています。
さらに、腐敗行為のリスクを管理するための取り組みとして、(1)贈答品・旅行・接待の提供・収受、(2)ビジネスパートナーの起用、(3)寄付・政治献金、(4)事業買収・合弁事業・その他投融資の取引形態ごとに事前審査の手順を定め、実施しています。その際、トランスペアレンシー・インターナショナルが毎年公表している腐敗認識指数(CPI*2)のスコアなどに応じて、国・地域別の腐敗行為リスクを審査の過程で考慮しています。
当社は、毎年全従業員を対象に実施している企業倫理・コンプライアンス研修の中で、主要テーマの一つとして贈収賄・腐敗防止を取り上げています。同研修では、贈収賄・腐敗防止の徹底の観点から、贈答品・旅行・接待についても、より具体的な内容を盛り込んでいます。また、贈収賄・腐敗防止に関する日立グループ共通の教材を活用し、定期的な教育を実施しています。
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*1
FCPA(Foreign Corrupt Practices Act)
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*2
CPI(Corruption Perceptions Index)
表示品質の徹底・向上
当社は、2009年4月に冷蔵庫カタログ表示内容などについて景品表示法に基づく「排除命令*1」を受けました。二度と同じ過ちを繰り返さないよう、社内でさまざまな活動を推進しています。
- 広告宣伝物、ニュースリリースなど製品に関わる表示物の文書審査を全数実施
- 風化防止に向けた講演会などの教育実施
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*1
現在の措置命令に該当
競争法遵守
当社は、「法と正しい企業倫理に基づいた行動」「公正で自由な競争」を事業活動の基本に掲げています。また、「日立グループ企業倫理・行動規範」、「日立グループ競争法遵守規則」およびこの規則に関連した運用基準を定めています。2021年度には、カルテル行為防止のためのガイドラインを改定し、改定後のガイドラインに基づく様式を整備しています。
競争法違反防止に向けた啓発活動
当社は、贈収賄・腐敗防止の取り組みと同様に、毎年実施している企業倫理・コンプライアンス研修の中で、主要テーマの一つとして競争法遵守を取り上げているとともに、関連する規則、運用基準の徹底に努めています。また、グローバルで競争者との接触に関連する基準を海外向けにも作成し、実務上の注意点を周知しています。
反社会的取引およびマネーロンダリングの防止
HGCP(日立グローバル・コンプライアンス・プログラム)において、「日立グループマネーロンダリングおよび反社会的取引防止規則」は、特に重要なコンプライアンス規範の一つとして定められています。
当社では、すべての顧客や取引先を慎重に評価してから取引を行い、マネーロンダリングおよび反社会的取引の防止に努めており、「日立グループマネーロンダリングおよび反社会的取引防止に関するガイドライン」に基づき、当該活動に取り組んでいます。
新規取引開始時には、取引先審査を実施しています。また、贈賄防止の観点から、贈賄リスクについても併せて審査しています。万が一、取引開始後に相手方が反社会的勢力であると判明した場合に備えて、日本では取引契約書に暴力団排除条項を入れるなどの対策を行っています。さらに、従業員に対して反社会的取引防止に関する継続した啓発や教育を行っています。
輸出管理
「日立グループ企業倫理・行動規範」では、安全保障輸出管理の対応として、貿易関連法令や輸出管理のルールに従い、世界中で輸出入を行うことを規定しており、 「安全保障輸出管理規則」を制定し、すべての輸出貨物・技術について、輸出先の国と地域、顧客、用途を審査した上で、法令に基づいて厳格な輸出管理を行っています。
当社でもこの方針に則り、輸出管理委員会のもと、当該国・地域などの法令に基づいて輸出管理を行っています。
また、従業員向けの教育として、毎年eラーニングによる研修を実施しています。