私たちのビジネスは、ただ製品を作り、売るだけではありません。
お客様が本当に求めるものは何か、私たちの製品を使い続けてくれるためにはどうすべきか、日々深く考えながらビジネスを行っています。
ここでは、お客様が求める製品を考え設計する開発職、お客様が購入した製品のサポートを行うアフターサービス職の各社員に、仕事の向き合い方、そして想いを伺いました。
T.T
CS統括本部 コンシューマサービス本部
サービス技術部
2008年入社 工学部電子工学科卒
サービス技術部
2008年入社 工学部電子工学科卒
N.K
多賀家電本部 第二設計部
クリーナグループ
2012年入社 工学研究科卒
クリーナグループ
2012年入社 工学研究科卒
入社動機を教えてください。
- T
- もともと電気関係や機械いじりが好きで、身近な電気製品といえば家電でしたので興味がありました。家電業界は一通りエントリーし、採用連絡もいただきましたが、会社の雰囲気が良かったことが決め手となり当社に入社しました。今思うと、採用担当者が親切だったのも大きかったですね。
- K
- 私の時も、物腰や対応が柔らかい面接で、印象がよかったです。家電業界を目指めざしたのは、自分が設計したモノが、量販店など身近な場所で販売しているところを見ることができると思ったからです。売れている、売れていないの評価も明確ですし、仕事のモチベーションにつながると思ったのも理由です。
現在のお仕事は
どのようなものでしょうか?
- T
- 製品が壊れたり、調子が悪くなったときにお客様がお問い合わせをするのがサービスセンターです。サービスセンターは全国各地にあり、その関東全域をまとめているのが当部署です。主な業務は、サービスセンターからの技術的な相談や、対応に関する相談の取りまとめ。そのほか、実際にお客様の家に出張修理に行くサービスエージェントの方々の教育も担当しています。
- K
- 私は掃除機の設計開発をしています。入社当時から掃除機を担当しており、入社3年目の時に1年間だけ炊飯器の開発に携わりましたが、その後は掃除機の担当に戻り、以来、ずっと掃除機一筋です。これまでにスティックタイプやサイクロンタイプなど様々な掃除機に携わりました。
- サービスには製品担当はあるんですか?
- T
- 現在の部署では製品担当が一応決まっていて、私はエコキュートを担当していますが、ほかの製品を見ることもあります。サービスセンターなどの現場では、特定の製品を担当することはなく、冷蔵庫からエアコン、掃除機など日立が一般家庭向けに販売している製品すべてを扱うようになっています。
- K
- それはすごいですね。家電全般的な知識でいうと、サービスの方のほうが詳しいですよね。私たち開発は、どうしても製品の中のさらに細かな部品などにこだわって作っていくので、常日頃俯瞰的な目線はなくさないように気を付けています。
この仕事のやりがいは何でしょうか。
- K
- 日立の各製品は日々使い勝手を良くする改良をしたり、フルモデルチェンジをし、新製品を発売しています。フルモデルチェンジや新製品開発では、最初に設計側が主体的に製品を考える期間があり、この時は実現可能かどうかよりもアイデアを重視して「こんな掃除機があったら」と考えて提案できるので楽しいですね。当社の場合、基本的には商品企画部が、新製品を企画しますが、設計担当者のアイデアがそのまま通ることもあって、そこはやりがいがあります。
- T
- サービス部門でやりがいを感じるのは、現場であればやはりお客様からの感謝の言葉です。今の部署ではサービスエージェントの教育を担当していますので、教えている方々が理解してくれた時は嬉しいですね。サービス部門であっても、製品のモデルチェンジ時に自分の意見が採用されることがあり、それも嬉しいですよ。
- K
- どんなことが採用されたんですか?
- T
- 製品そのものではないのですが、取扱説明書に「こういう一文が入っていたらお客様に説明がしやすいのに」というものがあり、それを改善提案に出したところ、次の時に変わっていました。
- 掃除機は、昔と比べてごみ捨てが楽になっていますが、さらにメンテナンス不要なものがほしいですね。特に吸い口のブラシに髪の毛が絡むのは永遠の課題でしょうか。お客様がメンテナンスしなくていい製品が理想ですが、サービス側としては、メンテナンスや修理のしやすさも重要です。
- K
- 製品を設計する時、量産をするので組み立てのしやすさは考えるんです。重要なポイントですから。でも、サービス側の視点に立っての分解性やメンテナンス性まではなかなか考えないんですよね。意識はしますが、優先順位が下がってしまいます。
- T
- 確かに、見ている方向性が違いますね。修理をするときは分解からスタートするので、発想が分解ありきなんですよね(笑)。
- K
- これからは、分解性をさらに意識します!
印象に残っている
エピソードはありますか?
- T
- 家電は比較的短期間で買い替える人がいる一方、何十年と大切に使ってくださる方がいらっしゃいます。毎年、少しずつ新しくなっていくので、たまに過去の製品を見直すと家電の歴史がわかっておもしろいです。掃除機などは30年、40年と使っている方もいらっしゃって、そうなると私よりも年上の掃除機なんです。テレビでしか見たことないようなレトロな掃除機に出会うとちょっと感動します。
- K
- 開発時にも、似たような機能が過去の製品になかったか確認するために資料を見ることはありますが、実際に何十年も前の製品を見る機会はなかなかありません。私も見てみたいです。資料で昔の家電を見ていると、当時の技術から考えると「すごい」と思うような機能があったりして、当社の技術力の高さを実感しますし、感心することも多々あります。
- T
- そういった過去の製品を含め、幅広い製品があるので、色々な知識を得ることができるのがサービス部門の楽しさです。やればやるだけ知識が蓄積されるので、成長できる機会と実感があります。また、工場や品質保証部など関わる人も多いので、色々な方と意見交換ができるのもいいですよ。
- K
- 開発の楽しさのひとつに、意外と手を動かしている点があります。今は3Dプリンタで複雑な試作品などもかなり簡易に作れるようになり、そこから「部品の形状を使いやすく見直してみよう」などと細々と手を動かしています。工作好きな人は楽しいと思います。
今後のキャリア目標を教えてください。
- K
- 現在は、ある程度「こんなものが作りたい」という大枠が決まってから、我々が実現化させるための設計をしていますが、キャリアアップをすることで、商品開発部とともに世の中にない自分が考えた新しい商品の開発をしていきたいです。また、今後はもっとグローバルな視点に立って、世界中の人に喜ばれる商品の開発に携わっていきたいです。
- T
- サービスエージェント教育の難しさに向き合っています。今は各地域ごとに行っている教育方法を全国で統一させ、地域によるばらつきをなくし、サービスエージェントの質とレベルの底上げを図りたいです。そして、より多くの方に、より長く日立の製品を使っていただき、快適な生活を送っていただきたいと思います。