日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社(本社:東京都港区)は、ビル用マルチエアコン「FLEXMULTI(フレックスマルチ)」の高APF※1プレミアムモデル「冷暖切換型高効率TGシリーズ」および省スペースモデル「冷暖切換型高効率TSシリーズ」に低GWP※2冷媒であるR32を採用し、2024年6月から出荷を開始すると発表した。同時に、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギービル)の需要に向けた高COP(消費エネルギー効率)モデルである、受注対応品の「冷暖切換型高効率TZシリーズ」にもR32を採用する。
本製品シリーズは、低GWP冷媒の採用と省エネ性の両立を実現し、カーボンニュートラル推進に貢献する。
これら製品は、日立グローバルライフソリューションズが販売する。

画像: FLEXMULTI(フレックスマルチ)室外機

FLEXMULTI(フレックスマルチ)室外機

なお本製品は、HVAC&R JAPAN 2024 第43回 冷凍・空調・暖房展(会期:2024年1月30日(火)~2月2日(金)、会場:東京ビッグサイト 東展示棟1,2ホール)に出展する。

製品特長

■低GWP冷媒R32採用
従来の冷媒R410Aに比べて地球温暖化係数※2が約1/3※3の冷媒R32を採用した。さらに、冷媒R410Aに比べ冷媒封入量も少量化したため、地球温暖化の抑制に貢献できる。

画像: 冷媒R32と冷媒R410Aの比較

冷媒R32と冷媒R410Aの比較

■省エネ性向上
本製品は、従来機種と比較してAFP、COPとも向上した。さらにZEBの需要に向けた高COPモデル(高効率TZシリーズ)を224~1000型までフルラインアップした。豊富な製品ラインアップでビル空調の省エネ化に貢献する。

その他の特長

■圧縮機のON・OFFを抑える「スムースドライブ3.0※5」制御を採用
室内ユニットごとに必要な供給冷媒量を計算。インバーター圧縮機の回転数制御に加え、室内膨張弁の開度制御を追加し、それぞれの室内負荷に応じて適正な冷媒量を供給可能とした。従来よりもさらに低負荷運転時の圧縮機のON・OFFを抑えつつ、スムーズに運転することで更なる省エネ化を図った。

画像: 「スムーズドライブ3.0」制御のイメージ

「スムーズドライブ3.0」制御のイメージ

■暖房時の快適機能を強化
室外ユニットが組み合わせ機種の場合、従来の逆サイクル除霜に加え、新たにスイッチング除霜を搭載した。スイッチング除霜では、1台が除霜をしている間、他の室外ユニットが熱源となるので、室温が下がりにくいという特長がある。着霜量が多い場合は逆サイクル除霜、そうでない場合はスイッチング除霜と使い分けすることで、室内の快適性を継続できる。
また、高効率TGシリーズは、一般地用のビル用マルチで暖房定格能力を -7℃※6までキープする。さらに、−25℃まで暖房運転を継続する。

画像: スイッチング除霜と逆サイクル除霜の違い

スイッチング除霜と逆サイクル除霜の違い

■室内ユニット・オプション部品のラインアップ
微燃性冷媒R32使用での安全性に配慮し、オプション部品に冷媒検知警報器および安全遮断弁をラインアップした。冷媒検知警報器は、別置型と、てんかせ4方向用※7の2パターンから選択できる。てんかせ4方向用は室内ユニット(てんかせ4方向)に取り付けるため、室内空間を邪魔することがない。
さらに、室内ユニットにはインターロック機能を装備し、インターロックを解除しないと空調機が運転しない安全設計となっている。

画像: 安全装置イメージ図

安全装置イメージ図

※1 Annual Performance Factor/通年エネルギー消費効率の略。ある一定の条件下でエアコンを運転したときの、消費電力量1kWh当たりの冷房・暖房能力を表した数値。APF値が大きいほど省エネ性に優れている。
※2 Global Warming Potential/地球温暖化に与える影響を数値化したもの。数値が大きいほど温暖化への影響が強いことを示す。
※3 出典「IPCC 第4次評価報告書」地球温暖化係数(GWP)100年値。地球温暖化係数2090(HFC-410A)と675(HFC-32)の比較。
※4 当社「フレックスマルチ 高効率TGシリーズ」280型の冷媒封入量における比較。
※5 スムースドライブ2.0および3.0制御の対応可能な室内ユニットは、「てんかせ4方向」「てんかせJr.」「てんかせ2方向」「てんかせ1方向」「ビルトイン」「てんうめ」「てんつり」「かべかけ」「ゆかおき」「エコノフレッシュ」「厨房用てんつり」「クールショットマルチ(吹出温度制御を除く)」となる。それ以外の室内ユニットが同一冷媒系統に接続された場合、または多機能デザインリモコン(PC-ARFG2以降)を除くリモコンでリモコン内蔵サーミスターにより室温制御される場合には従来のスムースドライブ制御となる。
※6 寒冷地機能設定時(現地設定)。140~1000型まで。
※7 てんかせ4方向(基本パネル)のみのラインアップ。デザインパネルには取り付けできない。また、てんかせ4方向以外の内ユニットには取り付けできない。

機種ラインアップ

画像: 機種ラインアップ

日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社について

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