現在の仕事について教えてください。
開発中の製品や将来的に開発予定の製品を対象に、振動・構造解析、シミュレーションによる評価手法開発、設計支援を行っています。また、試験工数の低減に向けたシミュレーション技術構築にも取り組んでいます。空調機は、ファンや圧縮機などの振動源を持つ製品であり、運転時の振動・騒音の抑制は重要な技術課題です。近年は、より高い能力や省エネルギー性能を実現するために、高負荷・高速運転領域での性能向上が求められており、それに伴い振動や騒音が増大しやすくなるという課題があります。一方で、製品の競争力向上に向けて、軽量化やコストダウンも継続的に求められています。板金部品の薄肉化は有効な手段ですが、振動・騒音の悪化や強度低下を招く可能性があり、さまざまなトレードオフが存在します。そこで的確な振動・構造解析のもと、いかにバランスを取って最適解を導くかが求められます。
開発におけるご自身のミッションとは?
私たちは、空調機の高性能化や軽量化を実現しながら、信頼性・安全性・快適性を両立することをめざしています。しかし、高負荷・高速運転による能力向上や部品の薄肉化は、振動・騒音・強度に関する新たな課題を生み出します。これらの課題は製品品質に大きく影響するため、開発段階で確実に解決することが求められます。しかし、製品性能や製造性、コストなどさまざまな制約を受けた上でこれらを解決するのは非常に困難です。また、振動や騒音問題は実際に製品を試作して初めてわかることも少なくありませんが、試作には大きなコスト・人手がかかります。そこで必要となるのが、シミュレーションによる現象の把握であり、そのための専門的な知識を担うことが、私の役割です。
仕事のやりがいを教えてください。
シミュレーションや実験を通じて現象の分析を行いますが、実際の現象はいつも、想像以上に複雑です。しかし、だからこそ、力がどこをどう流れているのかを考え、何が問題かを特定し、より良い解決策を探っていく工程は、とても胸踊る楽しい作業です。現象を読み解いていき、不可解な現象に「これだ!」という説明がついた時は、いつも大きな喜びを味わえます。また、それにより社内の設計者やエンドユーザーのお客様に価値を提供できているという実感も得られます。
